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泌尿器の疾患(Diseases of the Urinary System) ~ 検査法



泌尿器は腎臓、尿管、膀胱および尿道からなります。生体に不必要な老廃物や過剰な物質を尿として外部に送り出す器官であると同時に、精巣、卵巣などからの生産物を外に送り出す導管として、多かれ少なかれ末端の方は泌尿器生殖器共通の通路となり、生理的にも病態的にも密接な関係があります。


一般に泌尿生殖器と呼称することもあります。


腎臓は家畜によってその位置に多少の差があり、牛では左腎は第3~第5腰椎下にあり、直腸検査で、その後方に触れることができる。


右腎は通常、左腎より前方に偏し、豚では反対に右腎の方が、後方に移動している。しかし反芻獣類および犬では、左腎は遊走腎で転位することが多い。


猫の腎臓は外部から触診することができ、自由に動かすことができる。


膀胱は尿を一時的に貯留するきわめて伸縮性に富んだ嚢状の器官で、中の尿量によって、その大きさ、位置、壁の厚さは著しくかわってくる。


尿管は膀胱に到達すると、数cmの間、膀胱の粘膜と筋膜の間をしばらくもぐり続け、膀胱頸部に開口する(膀胱三角)。尿は膀胱筋が収縮して、膀胱内の尿を尿道の方へ駆りやることによっておこり、そのため筋層は著しく厚く発達している。


尿道口の所には、二重の内括約筋と外括約筋が緊縛して、尿の漏出を防いでいます。排尿作用は、内括約筋(平滑筋)の弛緩と膀胱筋の収縮によってひきおこされる不随意的作用で、その他、外括約筋による随意的作用も加わる。


尿道は、雄の尿道は雌にくらべて長く、膀胱の尿道口にはじまり、間もなく精管、前立腺の開口を入れ、次いで尿道球腺で包囲され(これまでが骨盤部)、次いで陰茎に至り、一般に海綿体に包まれ、反芻獣、犬では尿道球が顕著で、他の家畜ではやや小さい。


終端は外尿道口となるが、家畜によりその形態が異なり、羊、山羊では長いラセン状の尿道突起がある。

検査法



家畜の場合、特に十分な既往歴を聞くことが必要で、それにより、現症の診断の限界を補うことにつとめなければなりません。たとえば①排尿の状態、患畜の様子、②尿量、尿の性状、③飲水、食欲、嘔吐、その他の全身の状態、などには特に留意します。


現症として、解剖的泌尿器局所の視診、触診を行い、大動物では直腸検査も必要です。すなわち、腫脹部位、肥大硬結、異物の存在、疼痛の有無などを確認する。


次いで尿の検査(できれば血液検査(生化学的、酵素的検査を含む))を綿密に行う。


同時に各種膀胱鏡など内視鏡による内部の詳細な検査を行い、さらに特殊検査として腎臓、膀胱、尿道それぞれに応じて、たとえば気腹造影法、静脈性腎盂造影法などによるX線検査を実施します。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)