クロム化合物は三価および六価のものが主で、中毒と関係あるものは次の六価化合物です。
(a)クロム酸カリウム K₂CrO₄
クロム鉄鉱に炭酸カリウムと石灰石を加え、空気中で熱して造る黄色斜方晶系に結晶して水に溶け易い。
(b)重クロム酸カリウム K₂Cr₂O₇
クロム酸カリウムに硫酸を加えて熱し、冷やせば橙黄色の結晶となります。
(C)クロム酸 CrO₃
重クロム酸カリウム濃溶液に濃硫酸を加えると、赤色針状の無水クロム酸を生ずる。
症状
重クロム酸カリウム15~30gは馬を斃すに足る。
この変状は潰爛性胃腸炎および実質性出血性の腎炎、蛋白尿、血尿、眼鞏膜の黄色、呼吸困難、痙攣および昏酔とします。