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筋の循環障害について ~ 血栓、塞栓または持続性圧迫により、筋は虚血性麻痺ないし壊死を生ずる


筋の循環障害(Circulatory Disturbances of Muscles)



血栓、塞栓または持続性圧迫により、筋は虚血性麻痺ないし壊死ischemic paralysis or anemic necrosisを生ずる。


馬の腸骨動脈A.iliacaに血栓がおこる時は大腿動脈A.femoralisの拍動が消失し、肢端冷却、発汗不能になります。


しかし、休息によって虚血性の麻痺は消退し、跛行が消失しますが、運動を再開すると、また病状が現れる。


この段階では、筋には形態学的変化はなく、その間に副血行路collateral circulationが発達し、過激な運動の時だけ跛行を呈するようになります。


猫においても、大動脈末端部および腸骨動脈に血栓が形成され、馬と類似の症状が現れることがあります。


一般に、副血行路の形成が欠如し、または不十分な場合には、虚血性の壊死および壊疽を生じやすい。


したがって、腓腹筋M.gastrocnemius、上腕二頭筋M.biceps brachiiのように栄養血管が1本しかない筋では、病変がかなり顕著に現れる。


牛などで、子宮内膜炎、心内膜炎の際、および過大胎児の長期の圧迫によって、大血管の血栓、塞栓が発生します。


たとえば深大腿動脈への直接の圧迫から栓塞がおこり、多くは大腿筋の内側の内転筋、閉鎖筋、半膜様筋、縫工筋、恥骨筋などの壊死がみられます。


いわゆる牛の起立不能ないし後軀麻痺の場合に、後肢のいずれか一方を身体の下に敷いて、ある期間その姿勢をつづけると、容易に虚血性筋壊死が発生する。


たとえ程度の弱い虚血でも、容易に筋力に影響をおよぼし、その低下をきたすのです。


通常、牛の後軀麻痺の場合には、2時間ごとに一側から他側へ体位を変換し、その都度数分間ずつ肢を伸展屈曲させることが必要とされます。

キジと水鳥 仲田幸男
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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