クロルヘキシジン(chlorhexidine) ~ ビグアニド系消毒薬



この薬物は表面活性物質ではないが塩基性物質であり、その殺菌作用の機序の研究から四級アンモニウム系ときわめて類似した機序で働くことが知られています。


クロルヘキシジンは中程度の長さの単鎖アルキルの両側にビグアニドが結合している。遊離したビグアニドの塩基性はアンモニアより強い。


この薬物ではビグアニドにクロルベンゼンが結合してり、このために水溶性が低くなっている。通常は水溶性の高いグルコン酸塩で用いる。

殺菌力



四級アンモニウム系もクロルヘキシジンも細菌の細胞壁を通過して細胞膜に結合して膜を変性させ、さらに原形質蛋白をも変性させる。


しかしクロルヘキシジンはグラム陰性菌の壁もグラム陽性菌と同じ速さで通過するので、グラム陰性菌に対しても陽性菌と同程度の抗菌力を示します

毒性



哺乳動物での吸収性は悪く、経口投与では殆ど吸収されず、また皮膚・粘膜からの吸収も少ない。


したがって極めて毒性の低い消毒薬として知られていますが、血中に入れば低濃度でも溶血作用を示す。

消毒薬としての応用



消毒力でも毒性の低さでも四級アンモニウム消毒薬より優れており、外科領域で最も汎用される消毒薬です。


皮膚や器具の消毒だけでなく創傷面や粘膜面の消毒にも用いられます。水溶液として用いるほか、70%アルコール溶液に混合しても用いる。


高価であるから外科的使用や乳牛の乳頭浸漬消毒に限られる。


同効薬のポリヘキサメチレンビグアニドは比較的安価で、防疫用に用いられる。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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