ウマ(馬)の病気

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ザミアスタッガー(Zamia staggers) ~ ソテツ科の植物を摂取することによって起こる馬の中毒症状

ザミアスタッガーは、よく知られているサゴヤシを含むソテツ科、ソテツ目、マクロザミア属、ザミア属の植物を摂取することによって起こる馬の中毒症状です。これらの植物は、世界中の熱帯・亜熱帯地域に自生しています。アメリカでは、南部の州やハワイでよく...
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イチイの毒性(Yew toxicity) ~ イチイ属の葉を体重の0.1%程度摂取しただけで、馬は致命的なダメージを受けます

イチイ(イチイ属)は、世界各地で見られる一般的な観賞用樹木または低木で、生け垣として使用されます。樹形は密に枝分かれした常緑樹で、幹は太く、高さは20mにも達します。葉は濃い緑色で、長さ3cmほどの線形で、先端が尖っており、シュートの両側に...
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ドクゼリの毒性(Water hemlock toxicity) ~ 成馬であれば体重の0.5%を摂取するだけで死に至ります

ドクゼリ(Cicuta virosa)は、知られている中で最も激しい毒性を持つ毒草の一つです。成馬であれば体重の0.5%を摂取するだけで死に至ります。ドクゼリ属には20種類以上の種が確認されており、世界中で発見されています。ほとんどの種が北...
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季節性牧草由来筋症(Seasonal pasture myopathy) ~ トネリコバノカエデの種子を食べることによって引き起こされる非常に致命的な馬の筋肉疾患

季節性牧草由来筋症(SPM)は、トネリコバノカエデ(Acer negundo)の種子を食べることによって引き起こされる、非常に致命的な馬の筋肉疾患です。種子には様々な量のヒポグリシンAが含まれており、これは後天性多種アシル‐CoA 脱水素酵...
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馬のセントジョージ病(St george disease) ~ ピメレア属種の植物を摂取することで起こるピメレア中毒の別称

セントジョージ病(St george disease)は、ピメレア属種(Pimelea trichostachya)の植物を摂取することで起こるピメレア中毒の別称です。オーストラリアに生息する馬と牛で2件の中毒症例が報告されています。いずれ...
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ピロリジジンアルカロイドの毒性(Pyrrolizidine alkaloid toxicity) ~ 馬における肝障害の一般的な原因

ピロリジジンアルカロイド (PA) 毒性は、馬における肝障害の一般的な原因です。ピロリジジンアルカロイドを含有する生または乾燥した植物材料 (通常、特定の地域では一般的な雑草とみなされる) を繰り返し摂取することによって引き起こされます。P...
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ヨウシュヤマゴボウの毒性(Pokeweed toxicity) ~ 全体にわたって毒があり果実も有毒で果実中の種子は毒性が高い

ヨウシュヤマゴボウ(Phytolacca american)は、北米原産のヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草で別名はアメリカヤマゴボウ。アメリカ合衆国ではポークウィード(Pokeweed)やインクベリー(Inkberry)などとも呼ばれていま...
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ドクニンジンの毒性(Poison hemlock toxicity) ~ 植物のすべての部分に毒性がある

ドクニンジン(コニウム・マクラツム:Conium maculatum)は、ヨーロッパや西アジアが原産の一年草または二年草です。アメリカやオセアニアには観賞用として導入されています。ドクニンジンは、高さが約3メートルにもなり、ニンジンに似てい...
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ファラリス中毒(Phalaris toxicoses) ~ クサヨシ属の植物を摂取することによって引き起こされます

ファラリス中毒は、クサヨシ属の植物を摂取することによって引き起こされます。最も頻繁に見られるのは、 オニクサヨシ (Phalaris aquatica)、クサヨシ (P.arundinacea)、セトガヤモドキ (P.paradoxa)、 ...
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馬のシマスズメノヒエふらふら病(Paspalum staggers) ~ シマスズメノヒエの摂取から生じる馬の神経疾患

シマスズメノヒエふらふら病は、クラビセプス・パスパリ(Claviceps paspali)の菌核(麦角)を含むシマスズメノヒエを摂取することで生じる馬の神経疾患です。この症状は、ホソムギ(ペレニアル・ライグラス(ロリウム・ペレネ:Loliu...
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キョウチクトウの毒性(Oleander toxicity) ~ 世界中の動物中毒の主な原因となっています

キョウチクトウ(夾竹桃:Nerium oleander)は、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木で、世界中の動物中毒の主な原因となっています。キョウチクトウは熱帯および亜熱帯地域で見られ、花は、およそ6月より残暑の頃...
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硝酸塩の毒性(Nitrate toxicity) ~ 硝酸塩中毒は急速に死に至る可能性があります

硝酸塩は、有機化合物の酸化によって生成され、植物の根に吸収される天然物質です。ほとんどの植物は少量の硝酸塩しか吸収できません。しかし、硝酸塩蓄積植物と呼ばれる大量の硝酸塩を蓄積できる植物もあります。また、植物の成長過程の特定の段階では、植物...
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ナス科植物中毒(Nightshade poisoning) ~ ナス科植物 (ナス科) の摂取は馬に有毒

ナス科植物 (ナス科) の摂取は馬に有毒です。馬の神経系と消化管に有害な影響を及ぼすことで知られている種々の有毒なアルカロイドを含む大規模な植物群です。馬へ最も影響する2つの毒素には、グリコアルカロイドとトロパンアルカロイドが含まれます。イ...
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カビの生えたスイートクローバー中毒(Moldy sweetclover poisoning) ~ 正常な血液凝固を妨げ、出血などの血液異常を引き起こします

セイヨウエビラハギ(Melilotus officinalis)は、ヨーロッパとアジアに自生する、甘い香りの、直立した、越年草です。 飼料作物として栽培され、Melilotus属の植物はスイートクローバーと呼ばれるほど、世界的にみるとは乾燥...
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マシュマロ(ウサギアオイ)中毒症(Marshmallow toxicosis) ~ 馬がウサギアオイという植物を食べることで起こります

マシュマロ中毒症は、馬がウサギアオイ:兎葵(Malva parviflora)という植物を食べることで起こります。植物に含まれるシクロプロペン脂肪酸が馬の脂肪酸β酸化を阻害し、その結果、エネルギーバランスがマイナスになると考えられています。...
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馬繁殖障害症候群(Mare reproductive loss syndrome) ~ 妊娠雌馬における流産、死産および虚弱早期死亡子馬の大発生を引き起こす状態

馬繁殖障害症候群 (MRLS) は妊娠雌馬における流産、死産および虚弱早期死亡子馬の大発生を引き起こす状態です。2001年には、ケンタッキー州中部の繁殖牝馬の約25%が数週間以内に流産しました。いくつかの個々の農場では繁殖牝馬の60%が子馬...
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ロコ病(Locoism) ~ ロコ草の慢性的な摂取に起因する馬の神経学的状態

ロコ病はロコ草中毒としても知られており、ロコ草の慢性的な摂取に起因する馬の神経学的状態です。ロコ草は多年生の顕花植物であり、家畜にとってより深刻な有毒雑草の1つと考えられています。44種類のロコ草があり、その多くは草原や放牧地でよく見られま...
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コマツナギの毒性(Indigofera toxicity) ~ 毒素への慢性的かつ累積的な曝露に起因する馬の神経系疾患

コマツナギの毒性は、特定のコマツナギ属の種に存在するインドスピシン(indospicine)または、3-ニトロプロピオン酸(3-NPA)毒素への慢性的かつ累積的な曝露に起因する馬の神経系疾患です。コマツナギ属は、世界中の熱帯および亜熱帯地域...
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ウスユキナズナ(ホーリー・アリソン)の毒性(Hoary alyssum toxicity) ~ 蹄葉炎を引き起こす可能性があります

ウスユキナズナ(ホーリー・アリソン)(ベルテロア・インカナ:Berteroa incana) は、馬が摂取すると有毒です。ウスユキナズナは肢の浮腫による跛行を引き起こすことがあり、重症例では、牧草地またはウスユキナズナで汚染された干し草を摂...
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フォックステイル(Foxtails) ~ 馬の口腔にダメージを与える鋭い穂状花序を持つ植物群

フォックステイルグラス(エノコログサ)は、食べると馬の口腔にダメージを与える鋭い穂状花序を持つ植物群からなります。最も頻繁に観察される種は以下の通りです。●きんえのころ (金狗尾)●羽毛草、針草●ホソノゲムギ●ウマノチャヒキフォックステイル...
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馬の羊膜炎と胎仔死亡(Equine Amnionitis And Fetal Loss) ~ 行列毛虫(Ochrogaster lunifer)の毛への暴露に関連しています

馬の羊膜炎と胎仔死亡(EAFL)は、オーストラリアに生息する妊娠中期から後期の雌馬に発生する異常な形態の流産です。これは、行列毛虫(Ochrogaster lunifer)の毛への暴露に関連しています。EAFLは、米国の繁殖牝馬が東部天幕毛...
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シアン化物毒性(Cyanide Toxicity) ~ サクランボ、すもも、桃、アンズの種を馬に与えてはいけません

シアン化物毒性は、モロコシ、スーダングラス、トウモロコシなどのシアン化飼料植物が多数存在するため、馬で比較的よくみられます。これらの植物に含まれるシアン化物の量は非常に多様ですが、一般的には開花期の春に最も多い。干ばつや乾燥した生育環境では...
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ヒマシ油の毒性(Castor Oil Toxicity)

トウゴマ:唐胡麻(Ricinus communis)の種子から得られる油は、ヒマシ油とも呼ばれ、トウダイグサ科トウゴマ属の長寿命の多年生低木の一種です。トウゴマは東アフリカ原産ですが、世界中の熱帯および亜熱帯地域に導入されています。この植物...
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強心配糖体の毒性(Cardiac Glycoside Toxicity) ~ 強心配糖体含有植物の摂取によって引き起こされます

強心配糖体の毒性は強心配糖体含有植物の摂取によって引き起こされます。これらには、 キョウチクトウ科(Apocynaceae)、 ガガイモ科(Asclepiadaceae)、 ニシキギ科(Celastraceae)、 アブラナ科、ユリ科 (B...
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ワラビなどのシダ植物の毒性(Bracken Fern Toxicity) ~ 抗チアミン物質が含まれ、これらを多量に摂取するとビタミン B1(チアミン)欠乏症が生じる

ワラビ(プテリジウム・アクイリンナム:Pteridium aquilinum)は多年生のシダ植物で、大きくて広い三角形の葉が特徴的です。ワラビは通常、砂や砂利質の土壌、乾燥した牧草地や草原、耕作放棄地に見られます。有害成分ワラビにはチアミナ...
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藍藻の毒性(Blue-green Algae Toxicity) ~ 馬は汚染された水を飲むことによって中毒になります

シアノバクテリアとして知られる藍藻は、酸素を必要とする光合成独立栄養細菌であり、その中には致命的なシアノトキシンを産生する能力を持つ細菌も存在します。シアノトキシンは、藻類、植物、動物、ヒトを含む真核生物のほとんどに毒性を示す二次代謝産物で...
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ツチハンミョウ中毒(Blister Beetle Toxicity) ~ ハンミョウで汚染された干し草を馬が食べることで発生します

ツチハンミョウ中毒は、つぶれたハンミョウで汚染された干し草を馬が食べることで発生します。これらの甲虫は、カンタリジンと呼ばれる刺激性のある有毒物質を分泌します。米国では、ハンミョウに汚染された干し草を食べた馬が死亡した例が数件あります。ツチ...
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非定型筋症(Atypical Myopathy) ~ 初期には嗜眠、食欲不振などの症状が見られる

季節性牧草由来筋症(SPM)としても知られる非定型筋症(AM)は、シカモアの種子、和名はスズカケノキまたはシカモアの実生を食べることによって引き起こされる馬の致命的な病気です。セイヨウカジカエデまたはトネリコバノカエデの種子にはヒポグリシン...