消化と栄養重金属解毒薬(heavy metal antidotes) ~ 重金属中毒の解毒に用いる薬物はいずれもキレート化物質 重金属中毒の解毒に用いる薬物はいずれもキレート化物質(chelators)です。共通的性格科学的特色キレート化物質とは①フレキシブルな基本骨格を持ち、②二つ以上の官能基が金属と結合できる化合物です。キレート化物質は金属とイオン結合して安定な... 2022.01.15消化と栄養
消化と栄養家畜の重金属中毒 ~ 家畜の重金属中毒は公害防止関連の規制が厳しくなるにつれて激減している 鉛中毒(lead poisoning):中毒の原因と感受性犬米国では子犬の鉛中毒が多い。廃屋からの木切れを口にくわえるためです。本邦には家屋にペイントする習慣がないので、陶業地区に散発するに過ぎない。豚・牛バッテリー廃液の飼料・飲水への混入... 2022.01.14消化と栄養
消化と栄養脂溶性ビタミン ~ 脂溶性ビタミンはA、D、E、Kであり、いずれも側鎖がイソプレン重合体になっている ビタミンは人の栄養学を基準にして類別されているので、家畜ではビタミンとはいえない物質も含まれている。鶏はビタミン要求性が強く、Cを除く殆ど全てのビタミンを要求します。しかし鶏の殆ど全てが配合飼料によって飼育されており、これらの飼料には十分な... 2022.01.13消化と栄養
消化と栄養水溶性ビタミン ~ チアミン、ニコチン酸、コリン、ビオチン、(付)タウリン 水溶性ビタミンは欠乏症の予防治療に用いるだけでなく、反芻動物のルーメン微生物への作用を期待した用法にも用いる。チアミン(thiamine, VB₁)家畜のチアミン欠乏症は抗チアミン物質によって起こる場合が多い。牛の灰白質軟化症肉牛子牛に稀に... 2022.01.12消化と栄養
消化と栄養ホルモン薬とホルモン拮抗薬 ~ ペプチド系ホルモンとステロイド系ホルモンの動態の比較 ホルモン薬の種類と特色一部の例外を除けばホルモンはポリペプチドかステロイドですが、ペプチドホルモンとステロイドホルモンの体内動態や作用機序は同一系に属するホルモンであれば極めて類似している。ホルモン薬とその拮抗薬の使用目的①体内ホルモンの不... 2022.01.12消化と栄養
消化と栄養甲状腺ホルモン薬~甲状腺機能抑制薬~甲状腺機能不全~甲状腺機能亢進 甲状腺ホルモン薬●甲状腺乾燥粉末豚や牛の甲状腺から作る。甲状腺機能不全に筋注か皮下注で用いる。レボチロキシン(levothyroxine)牛や豚の甲状腺から抽出するか、または合成チロキシンをラセミ分割して得るL体。甲状腺機能不全症に経口か注... 2022.01.11消化と栄養
消化と栄養インスリン(insulin) ~ 糖代謝の異常に用いる薬物 天然インスリンは豚、牛の膵臓から抽出し、その最終段階で酢酸亜鉛を加えて亜鉛塩を沈殿させる。分子量約6千のペプチドであり、2個のペプチド鎖がS-Sによって結合している。等電点は5.3であり、pH5~7の水には溶けない。アミノ酸組成は動物種によ... 2022.01.11消化と栄養
消化と栄養糖代謝異常疾患と薬物療法 糖尿病(diabetes mellitus)5才以上の雌犬に多い疾病であり、雄犬とかその他の動物種では稀です。多くの場合、膵の疾患の後遺症として発症する。症状と治療多飲多食、多尿、体重減少が特色で、呼気にアセトン臭が感じられる。白内障を併発... 2022.01.10消化と栄養
消化と栄養Ca, P, Mg代謝異常に用いる薬物 カルシウム化合物(薬理作用)注射と経口投与細胞外液中のCa濃度の恒常性は高く、20%を越すような変動は体内器官の機能に重大な影響を及ぼします。従って体外から投与されたCaの作用は、経口投与であるか注射であるかによって異なってくる。経口投与さ... 2022.01.10消化と栄養
消化と栄養Ca, P, Mg代謝異常と薬物療法 クル病(rickets)成長期動物の骨の化骨不全症で、長骨末端の肥大や変形が特色。跛行がみられる。病因VDとPの一方または両方の摂取不足や吸収不全が原因になる。また乳子期の紫外線被照射の不足も原因になる。治療VDを投与する。Caの投与は必要... 2022.01.09消化と栄養
消化と栄養哺乳期子牛 ~ 第二胃溝反射 新生子牛の前胃(1~3胃)は未発達です。一般に2ヶ月で成熟形態に発達し、3ヶ月で体型相対比が完成する。この速度は給餌飼料の種類によって著しく異なってくる。第二胃溝反射哺乳期子牛では飲乳によって第二胃溝反射が成立し、乳は食道から直接第三胃に入... 2022.01.09消化と栄養
消化と栄養家畜におけるCa, P, Mg ~ 家畜にはCa, P, Mgの適切な給餌が必要であり、平衡異常の疾病が多い 家畜にはCa, P, Mgの適切な給餌が必要であり、平衡異常の疾病が多い。Ca必要量成長期動物成長期には骨の成長の為に大量のCaが必要です。畜産で飼育されている全頭羽数の90%以上が成長期動物です。妊娠動物胎子の成長に見合うCaの給与が必要... 2022.01.08消化と栄養
消化と栄養止瀉薬(antidiarrheals, 抗下痢薬) ~ 家畜では下痢の発生頻度が高いので止瀉薬は動物用医薬品のうちでも重要な位置を占めています 家畜では下痢の発生頻度が高いので止瀉薬は動物用医薬品のうちでも重要な位置を占めています。子牛の下痢症での血液所見を健康の場合と比較した場合、下痢は全身の体液平衡に重大な影響を与える疾病であることが理解できる。下痢は微生物感染によって起こるこ... 2022.01.08消化と栄養
消化と栄養反芻胃異常に用いる薬物 反芻動物が摂取した飼料のうち線維などの炭水化物はルーメン内ですべてが低級脂肪酸に変り、蛋白などの窒素化合物は全てがアンモニアに変る。この脂肪酸とアンモニアを栄養源としてルーメン微生物が増殖し、牛はこの微生物を消化して栄養にしている。もし良質... 2022.01.07消化と栄養
消化と栄養瀉下作用・下痢の発生機序 病的な下痢でも下剤による下痢でも糞中の水分は多くなる。水分排泄の増加に伴ってNa⁺、K⁺、HCO₃⁻の糞中排泄も増加するので、下痢によって脱水症やアシドーシスを併発する。作用機序の研究法下痢発症の必要条件は糞中の水分増加ですが、糞中水分の増... 2022.01.07消化と栄養