鼓脹症(bloat) ~ 無治療では酸素不足による窒息死につながります



鼓脹症は、ウシや反芻動物によくみられる消化管の病気です。牛が、ルーメン内で起こる通常の微生物発酵過程で発生する発酵ガスを、げっぷや放出することができないことが原因です。


閉じ込められたガスが放出されないと、ルーメンが膨張するため横隔膜と肺に大きな圧力が掛かり、無治療では酸素不足による窒息死につながります。


牛にみられる鼓脹症にはいくつかの種類があります。最もよくみられるのは、泡状のものです。これは、穀物の過剰摂取(フィードロット鼓脹症)や可溶性タンパク質の含有量が高い飼料(牧草またはマメ科牧草での鼓脹症)の摂取によって起こり、ルーメン内で泡沫状になります。


この泡が食道の入り口をふさいでしまい、牛が余分なガスを排出できなくなります。大部分の鼓脹症の症例は春に起こり、秋になると、気温が下がり、朝露が強くなり、霜が降りると、再び鼓脹症のリスクが高まります。


牛の鼓脹症の原因として頻度は低いのですが、遊離ガスによる鼓脹症です。遊離ガスによる鼓脹症は、内部の損傷により牛の噴門または食道が閉塞することで起こります。


また、ルーメンの動きが悪くなることによっても起こります。

症状



●腹部が太鼓のように膨張する

●呼吸困難

●窒息

●突然死

●苦痛症状

治療



※ポロキサレン


獣医または熟練した取扱者が胃管を通して投与します。


※トロカール


重篤な感染症のリスクがあるため、最後の手段として使用します。

予防



※リスクの低い飼料種(アローリーフクローバー、ミヤコグサ、メドハギ、クラウンベッチ、カウピー、ペレニアルピーナッツ、クズ(Kudzu)、ベルシームクローバー)を含む放牧地を牛が自由に利用できるようにするように努力します。


※飢えている牛や空腹の牛を(高タンパクの飼料を含む)緑豊かな牧草地に放さないで下さい。


※タンニンを濃縮した飼料を使用することで、鼓脹症を防ぐことができる。


※少なくとも3週間かけて、牛を穀物飼料に徐々に適応させる。


※ポロキサレン(鼓脹症治療薬)を塩糖蜜ブロックとして(糖蜜にポロキサレンを混合して固形化した飼料ブロック)、または飼料とともに与える。

キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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