アルコール ~ 消毒薬として用いられるアルコールはエタノールとイソプロパノール



脂肪属アルコールの水溶液には殺菌作用がありますが、その作用は炭素数が多くなるほど強くなる。


しかし水溶性は炭素数が多くなるほど低下するので、水への飽和濃度が有効殺菌濃度と等しくなればそれ以上の炭素数のアルコールではより強い殺菌効果を期待できない。


この臨界点はグラム陽性菌に対してはC₈であるがグラム陰性菌に対してはC₄です。したがって消毒薬としてはC₄以下のアルコールが用いられる。


アルコールは細菌の細胞壁を通過して細胞膜を変性させ、また細胞内に入って蛋白を変性させる。この変性には水の存在が必要です。


静菌作用を示す約2倍の濃度では細胞を融解し、殺滅する。芽胞に対しては外殻膜を通過できず、無効です


消毒薬として用いられるアルコールはエタノールとイソプロパノールです。

エタノール(ethanol, エチルアルコール)



エタノールは外科用消毒薬として70%w/w(82%v/v)の濃度で用いられる


70%エタノールの殺菌力は3%フェノールに相当し、また速効性であるために皮膚や手術器具の消毒に適している。


また、四級アンモニウム消毒薬やクロルヘキシジンの消毒力を著明に増強するので、これらの消毒薬の溶媒として用います。

イソプロパノール(isopropanol, イソプロピルアルコール)



イソプロパノールの50%w/w(64%v/v)液は70%エタノールより高い殺菌力を示す。イソプロパノールは50~90%で用いられます。


エタノールと比較すると殺菌力が強く、脂溶性が高いので皮膚の洗浄性に優れ、揮発性が低いのでエタノールより残効性があり、皮膚に適用したときの感触も良く、安価です。


使用法はエタノールと同一です。

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