瀉血(刺絡)
套管針、刺絡針などを太い静脈に刺して勢いよく多量の血液を流出させて体外に除去する治療法。馬、牛で頚静脈から2~3l(最大限5l)の血液を除去する。
蹄葉炎、筋色素尿症、中毒、肝不全などが適応症です。
反対刺激(誘導刺激)counterirritation, derivation
深部組織の炎症を軽減するため、皮膚を刺激しまたは皮膚に軽度の炎症をおこさせる薬治療法。家畜では深部の筋肉痛、慢性の腱炎、腱鞘炎などに適用されます。
誘導には次のような皮膚刺激薬(dermerethistica)が使われる。
引赤薬(rubefacientia remedi)
皮膚の知覚神経末梢の軽度の刺激と充血をおこさせ、発赤潮紅させる。
テレビン油、カラシ油
発疱薬(vesicantia)
作用が強く、滲出性炎、水疱(vesicle, blister)形成をおこさせる。
カンタリジン、トウガラシ、巴豆油。
打膿薬(pustulantia)
作用が更に強く、組織の壊死、化膿をおこし、小膿疱、膿瘍を生ぜしめる。
あとに顕著な瘢痕が残る。
巴豆油、カンタリジン、赤色ヨード(HgI₂)
串線打膿法(setoning)
串線とは滲出液の出口を設ける外科的処置の1つで、有窓針を使って糸の房またはガーゼ片を皮下に貫通させる。これにテレビン油を浸ませると無菌性化膿がおこり、深部組織の誘導刺激として役立つ。
乱切(乱刺、ささばり)scarification
皮膚に多数の小さな浅層切開をほどこす。これによって皮膚に激しい炎症が起り誘導刺激として役立つ。本法はまた牛の乳房浮腫の治療に用いられることがあります。
パップ(巴布)pap, poultice, cataplasm
軟性の外用剤。患部を湿し、軟化し、あるいは誘導刺激を与えるため、粥状の材料をリンネル、タオルなどに塗って、局所に貼ること。
カオリンパップ(kaolin poultrice)
成分はカオリン、ホウ酸、サルチル酸メチル、ペパーミント油、チモール、グリセリンで、しばしば用いられます。
芥子泥パップ(mustard poultice)
黒色カラシ粉末を泥状にしたもの、引赤効果がある。
