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咽頭・喉頭部の疾患 ~ 咽頭および喉頭炎・喘鳴症

咽頭・喉頭部の疾患 ~ 咽頭および喉頭炎・喘鳴症 咽頭・喉頭部の疾患

 
 

咽頭および喉頭炎(inflammation of the pharynx and larynx)

 
 
咽頭炎(pharyngitis):感冒、輸送病その他伝染性疾患、機械的刺激(投薬器の使用失宣、異物の穿刺)などから発し、また、口粘膜、鼻粘膜の炎症に継発し、一般に若齢のものに発しやすい。
 
 
咳嗽、嚥下痛、食欲不振がおもな症状で、重症なものは、鼻孔から飼料の逆流、流涎などがみられる。
 
 
喉頭炎(laryngitis):犬では、機械的刺激、連続の叫鳴、首輪の持続的圧迫などによるものがあるが、ジステンパー、鼻カタルなどに継発することもある。
 
 
牛では、細菌感染のほか、輸送病、悪性カタル熱、咽頭炎、鼻カタル、気管支肺炎などから発する。急性症では、発熱、沈衰、食欲不振、有痛性の咳嗽、局所の知覚過敏、呼吸困難がみられる。
 
 
やや慢性化すると、持続的な頑固な咳、呼吸困難、粘膜の発赤ないし肥厚がみられる。
 
 
治療法:咽頭炎も喉頭炎も原因を除去することが大切です。まず原発の疾患に対して、抗生物質、サルファ剤を投与する。吸入も有効とされる。
 
 
また喉頭炎では原因を除去するとともに、鎮咳薬、局所適用剤を用いる。
 
 

喘鳴症(咽頭片麻痺、反回神経麻痺)roaring(laryngeal hemiplegia or reccurrent nerve paralysis)

 
 
本症は馬において、喉頭の運動筋の一部ないし、全部が麻痺し、緊張を失って、声帯が弛緩する結果、声門裂が狭窄して、呼吸時に雑音を発する疾患です。
 
 
症例の90%以上は、左側が冒されるため、喉頭片麻痺、また反回神経に変性が認められることから、反回神経麻痺などと呼ばれますが、右側または両側の筋の麻痺に基因する例もある。
 
 
吸息時に聞こえる呼吸性雑音は唸り声のようなものから笛声音のような音まで、また休息時には聞こえないが、激動、疾走によって、著明に発現するものなどさまざまあり、純血種のみでなく農馬などにもみられることがある。
 
 
原因:さまざまな原因が考えられていますが、なかでも大動脈幹の持続的拍動が左側の喉頭の主要筋肉の運動神経である左反回神経を圧迫するためとする考えが主流をなしている。
 
 
その他、インフルエンザ、腺疫などによって腫脹した気管支リンパ節の圧迫、頸を極端に伸長するため、扁豆、苜蓿、鉛などの中毒、甲状腺、気管支リンパ節などの腫瘍の圧迫、齰癖矯正手術時の局所麻酔法の失宣などが考えられる。
 
 
症状:吸気時、特に過激な運動の際に、種々な喉頭狭窄音を発する。安静時にはほとんど異常を認めないが、疾走、坂路の激動、重輓曳などの際に発し、時には重度の呼吸困難、窒息の症状を呈する。
 
 
さらに、喉頭鏡によって、静止時と運動後に比較観察すれば、披裂軟骨の異常が確認できる。また、これによって、付近の腫瘍、声帯の変状もみつけることができる。
 
 
治療法:声嚢(喉頭室)摘出手術を実施するのが良いとされる(laryngeal ventriculec-tomy)。J.E.Schneiderによると特殊の強靭な糸を使用して、輪状軟骨、披裂軟骨を背後方に固定する方法を考案しているものもある。
 
 
いずれも、術後の飼養、管理に十分注意しなければならない。

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