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咽頭・喉頭部の疾患 ~ 検査法・先天性異常

咽頭・喉頭部の疾患 ~ 検査法・先天性異常 咽頭・喉頭部の疾患

 
 
咽頭pharynxは、口腔-咽頭-食道という消化器の通路と、鼻腔-咽頭-喉頭-気管という呼吸器の通路との交叉点になっており、ここには鼻腔の後鼻孔、口腔の口峡、気管入口の咽頭および食道の入口がすべて口を開いている。
 
 
しかも、頭部では背位の呼吸道がここから復位に、また頭部で復位の消化器道が背位にと移行するため、両者が交叉するので、それぞれの内容の通過に際しては複雑な機能が営まれる。
 
 
またこの部には、裂隙状の耳管咽頭口が開口し、耳管から中耳、外耳道へと連絡している。なお、馬では耳管の一部が拡張して、喉嚢と呼ばれる左右一対の大きな嚢を形成している。
 
 
咽頭腔は軟口蓋でもって、鼻部(背側)と口部(腹側)に分けられますが、特に馬では、長い軟口蓋によって明瞭に区分されていて、呼吸は鼻孔を通じてのみ行われる。
 
 
豚の場合は軟口蓋が短く、後方では一か所の大腔所となり、口からの呼吸も可能です。口腔内の食塊の咽頭腔での円滑な推送には、軟口蓋と咽頭蓋の二つの動きが、中枢神経の支配の下にたくみに調節されて、その役割をはたしているのです。
 
 
咽頭larynxは咽頭の腹側にあって、飲水、飼料がその背側を通過するので、それらが気管内へ流入しないよう、その都度調節を行わなけらばならないし、さらに発声の装置がここにあるため、解剖・生理学的にも複雑な構造を持っている。
 
 
咽頭の内腔は、まず喉頭蓋の受動的運動で微妙に作用し、つづいて室ヒダvestibular fold、声帯ヒダvocal foldなどによって、内腔はかなり狭まり、その間隙を呼吸気が通過する際に、声帯vocal cord、声門裂rima glottidis、喉頭室(lateral)laryngeal ventricle、中喉頭室middle laryngeal ventricleがそれぞれ連繋して、動物ごとに独特の音声を発する。
 
 

検査法

 
 
まず十分に病歴を聴取し、特に全身状態の異常、発声の有無ないし変化、のどのつまりの有無、吸引(性)肺炎(誤嚥性肺炎)の有無、呼吸性雑音、運動による呼吸困難の有無などについてたしかめる。
 
 
また咽頭については、さらに嘔気があるかどうか、流涎の状態、呼気の臭気などについて診た後、口腔内の視診を行う。次いで咽頭、喉頭部局所の触診を行い、疼痛、骨折、形状の異常の有無をみる。
 
 
さらに聴診を行い、異常音、気管、肺の状態を調べる。必要があれば、特殊検査として、X線検査を行えば、骨折、変形、異物の診断に有用です。
 
 
喉頭内面の検査には、喉頭鏡検査laryngoscopyにまさるものはないですが、動物に適した形、長さの喉頭鏡が必要です。犬、猫の咽頭・喉頭部の障害の時は、すでに呼吸困難が発生しているのが普通なので、さらに呼吸道にストレスが加わると容易にO₂欠乏がおこる。
 
 
これに対しては、特に麻酔、気管切開などの準備と細心の注意が必要です。
 
 

先天性異常

 
 
咽頭・喉頭部にはかなりしばしば先天的異常がみられますが、多くは致死的で、生後間もなく臨床症状の分からないうちに死亡する。ある犬種には喉頭筋の先天性麻痺がある。
 
 
プードルなどの小型種に喉頭蓋の過大、強直がみられ、これらの犬は採食時に非常に咳をしやすい特徴を示す。喉頭蓋・披裂喉頭蓋ヒダの弛緩が幼弱犬にしばしばみられますが、症状は比較的軽い。

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