ドーピングとは競馬に”出走すべき馬につき、その馬の競走能力を一時的にたかめ又は減ずる目的で薬品又は薬剤を使用する(競馬法)”ことであり、使用する薬物をドーピング薬(doping drugs)という(dopeは俗語)。
各国ともこのような行為を防止する目的で立法処置を講じている。
薬物検査
各国のドーピング防止策は出走馬の薬物検査が主体になっています。多くの国では抜取り検査法を採用していますが、本邦では入賞馬の事後検査が主体になっている。
即ち中央競馬、地方競馬の入賞馬から尿または唾液を採取し、東京にある競走馬理化学研究所で検査している。
本邦では検査内容の概要を公表している数少ない国の一つです。
本邦における競走馬薬物検査の主な対象薬物
・アンフェタミン
・エフェドリン
・カフェイン
・ストリキニーネ(ふつうは使わない)
・ニコチン(ふつうは使わない)
・スコポラミン
・クロルプロマジン
・バルビツール酸誘導体
・カンフル
・オキソカンフル
・テオフィリン
・テオブロミン
・プロカイン
・リドカイン
・フェニルブタゾン
薬物使用と馬の競走能力
馬の競走能力をたかめるとは、①疾走速度が速くなる、②騎手との協調性が向上する、③出走後の回復が速まることをいう。
競走能力を低めるとはこれらの反対の意味になる。
①正常な能力を高める目的、②正常な能力を低める目的、③正常な能力を維持する目的に用いられる。③は疾病によって能力が低下した場合であるから合法的とは云えない。
馬の競走能力に影響させる目的でない薬物使用によって検査で陽性結果が出ることがある。たとえば感染症の治療の目的にベンジルペニシリン・プロカインを筋注すると、投与後1週間近くにわたって尿中にプロカインが検出される。
現在の検査では競走能力に影響を及ぼす可能性が考えられる薬物が試験されている。実際にこれらの薬物が影響を及ぼすか否かとか、どの程度の体内濃度まで影響が可能であるかなどの知識は十分ではない。
競走能力に影響する薬物
覚醒アミンやカフェインなどの中枢興奮薬は競走能力を高める。
トランキライザの低用量は騎手との協調性を良くすると信じられている。高用量では競走能力の低下が明確です。
腱炎・筋炎の消炎・鎮痛に用いる。
国によっては使用を許容している。
肺出血の防止にフロセミドが用いられる。
規制方針は国によって異なる。
