ドロペリドール・フェンタニル配合剤(droperidol-fentanyl)
フェンタニルはモルヒネの100倍の鎮痛作用を持つ麻薬鎮痛薬であり、ドロペリドールはクロルプロマジンの100倍の効力を持つ神経弛緩薬です。
ヒトではこの配合剤の投与によって意識を失うことなく不安感と痛覚が完全に除去されるので、患者の協力が必要な治療手技の施術のために用いる。
この種の配合剤を神経弛緩鎮痛薬(neurolept-analgesics, NLA)という。
欧米の獣医界では小動物に安全な麻酔薬として用いられていますが、フェンタニルが麻薬であるために日本の獣医界では殆ど使用されていない。
チレタミン・ゾラゼパム配合剤(tiletamine-zolazepam)
チレタミンはケタミン類似の麻酔薬で、ゾラゼパムはベンゾジアゼピン系鎮静薬であり、配合剤は動物専用医薬品。
効果はジアゼパム・ケタミン併用と類似する。
欧米では犬猫と馬に用いている。
メトミデート(metomidate)
猛禽類に最も有用性の高い麻酔薬として紹介されたが、豚に対してアザペロンと併用するとNLA状態が得られるので一次SPF豚作製時の帝王切開に用いる。
プロポホール(propofol)
油性物質(2,6-diisopropylphenol)で、乳化剤を加えた乳剤が用いられる。
水で希釈して静注すると、極短時間の麻酔状態が得られる。
一回投与や点滴で用いられるが、代謝によって消失するので消失速度の動物種差が大きく、投与量や注入速度が動物種によって異なる。
肝や腎に障害のある動物にも使用できるので便利で、欧米で犬猫に用いられている。

