鉛中毒は、鉛(毒性の強い金属)が馬の体内に蓄積されることで起こる重篤な状態です。馬は鉛中毒に対してより感受性の高い動物種の1つです。
鉛中毒は、馬の末梢神経障害を引き起こし、反回神経の麻痺に起因する筋力低下および咆哮をもたらします。
馬には急性中毒と慢性中毒があり、後者が最も一般的です。鉛中毒の臨床徴候は、中毒の形態によって異なります。
鉛の毒性が知られる以前(米国では1977年以前)は、ほとんどの塗料、散弾銃の弾、自動車のバッテリー、パイプ、屋根材など、さまざまな製品に鉛が使われていました。
馬の慢性的な鉛中毒のほとんどは、環境の汚染や、古い建物の建設に使われた鉛塗料への暴露によって起こります。
環境汚染は、鉛を使用しているバッテリー工場、鉱山、製錬所、または鉛を使用するその他の産業活動の近くなど、鉛に汚染された環境に馬が住んでいる場合に起こります。
また、鉛は土壌中に浸出し、牧草などの生育中の植物をさらに汚染します。馬が汚染された植物を食べると、鉛中毒の臨床徴候を引き起こすのに十分な鉛が蓄積します。
塗装関連の中毒は、通常、馬が塗装された構造物の木材をかじったり、サンドブラストやパワーウォッシュなどの塗装除去ツールを使用して構造物の塗装を除去したことによる環境汚染によって起こります。
1990年代後半、スペイン・マドリードの南に位置する古いバッテリーリのサイクル工場の近くの牧草地で放牧されていた馬7頭とロバ1頭が鉛中毒で死亡しました。
すべての動物に神経症状(筋攣縮、関節硬直、視力障害、抑うつ、運動失調)、体重減少、喉頭神経麻痺、肺炎などの症状が現れた後、死亡しました。
慢性鉛中毒の臨床症状が出る前に、1年間この土地で放牧されていました。
症状
●抑うつ
●体重減少
●運動失調
●筋攣縮
●声の変化
●耳の垂れ下がり
●痙攣発作
●疝痛
●死亡
●進行性の背中の反り返り
●関節硬直
●筋力低下
●咆哮
●視力障害
診断
●病歴
●臨床兆候
●身体診察
●臨床検査
●土壌・水質調査
治療
※支持療法
予防
※重金属による環境汚染の歴史があるかもしれない放牧地で馬を飼わないこと。
※有鉛塗料で塗装された建造物に馬を近づけない
※水と土壌の鉛検査を実施

