ウズラ類とシャコ類(Quail,Partridge,Francolins)

ウズラ類とシャコ類(Quail,Partridge,Francolins)
ウズラ類とシャコ類(Quail,Partridge,Francolins)

雉科というのは鶉鷄目の鳥の中で最大、且つ最も変化に富んだ科でありますが、最小はヒメウズラの体重45gから、最大はセイランとか孔雀まであります。本科は大別して次の3つの亜科に分ける事が出来ます。全部で64属、180種あります。

1,Odontophorinac:新世界ウズラ(アメリカウズラ)
2,perdicinac:旧世界ウズラとパートリッジ
3,phasianinae:真孔雀と孔雀


ウズラは鈍色、普通は茶褐色とか灰色が基調で地味ですが、その代わり鳴き声が美しいのです。アメリカウズラは日本など旧世界のウズラに比べて、体も一廻り大きく色彩もあり立派です。昔、殿様が日本のウズラの鳴き声を賞せられたのですが、近年、日本ウズラは卵、肉、特に卵用として家禽化することに成功し、驚くほど早熟で生後僅か50日で産卵する品種となりました。


新世界ウズラは蹴爪を欠き、また上の嘴に歯のような鋸状の切り込みがあるのが特徴で、旧世界のパートリッジや雉にはありません。又、旧世界ウズラとは染色体を異にし、尾羽の数も異なり卵の孵化日数も違っています。


全体として10属33種あり、人間が良く飼育繁殖に成功しているものと、希種のものがあります。日本で一番良く知られ、飼育されているアメリカウズラはボブホワイトとカンムリウズラです。


前者はアメリカ東部と南部の平地や草むら地帯に、後者は太平洋岸の低地や谷にいます。これらは猟鳥として著名ですが、速く直線で飛びますが、射撃目標としては難しいものです。


東部や南部の都市にある公園にボブホワイト多数群れをなして現れ、良い声で鳴きますので捕獲狩猟が禁じられています。羽冠を持つカンムリウズラも同様、サンフランシスコや西部の海岸の都市の公園に現れて斉唱します。


これ等の両者は1865年にニュージーランドへ導入され、カンムリウズラの方はその後、数年輸入が続けられ数が大いに増加、市場に出、また英国に輸出されるようになりました。此れは今日も続いており、ニュージーランドの羊のいる地域とハリエニシダの繁る地方に栄えています。ボブホワイトもまた、1898年から1905年にかけて多数ニュージーランドへ移入されましたが、此れは数が増えず現在僅かに少数が生存するのみです。


日本へは大戦後、此の両者がやはり輸入されて野外における増殖が計画されましたが、種禽が悪かった為と思いますが増殖には失敗したのでした。その後、上記の2種以外にヅアカカンムリウズラ、ブロンドボブホワイト、レッドボブホワイトをアメリカより新たに輸入し、増殖をいたしましたが増殖率が非常に高く、限られた禽舎内ですが、毎年数百羽を孵化し、育雛に成功しました。


新世界ウズラは移動性がなく、定着するのですが、若干は一生の間に数km以上移動し、結果は地方によって色と形の大きさに変化が起こってきました。


ボブホワイトの亜種はアメリカ国内で5種あり、またメキシコ、キューバ、グヮテマラには14種類知られていますが、色と大きさに少しの違いがあるだけです。


カンムリウズラにもこうした変化が見られます。ロッキー山脈の南の中ほどの高さの処には一番美しくまた大きく立派だといわれるツノウズラがおります。其れは羽冠が非常に長いのが特徴になっています。


また、ロッキー山脈の東裾野やコロラド、ネバダの平地にはヅアカカンムリウズラがおり、アリゾナ、テキサス、メキシコの高処にはアリゾナシロマダラウズラがおります。


新世界ウズラは1夫1妻で、1クラッチで12個位の卵を産み、孵化日数は24日前後です。雛は非常に早熟で生後直ぐに餌を食べてまた、1週間もすれば飛べるようになります。また、秋冬には成鳥と幼鳥が100羽位の群れを成していますが、ボブホワイトは夜間地面で尾を内側にして、頭を外に向け数羽が硬い円陣を作って休みます。


此れはこうすれば暖かいし、また危険が迫った時、逃げやすいためでしょう。禽舎内でもこの円陣は見られます。

NEXガード
キジと水鳥 仲田幸男 昭和46年12月20日 ASIN: B000JA2ICE 泰文館 (1971)
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