抗生物質の特性と鶏の病気治療

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抗生物質の特性について
抗生物質の特性について

抗生物質の選択には注意が必要

獣医は抗生物質を、予測される細菌に対して使用し、且つ耐性菌が出現しないように気を使いながら使用しています。例えばキノロン系の抗生物質は新しめな抗菌剤で、強力でしかも広範囲の細菌に効果があります。しかし、強力であるがゆえに耐性菌の出現を抑えたいので最後の手段としたい薬でもあります。

サルファ剤

サルファ剤は尿路感染症によく使われています。また、原虫という寄生虫にも効果があるので、原虫が原因の下痢などにも使われます。このサルファ剤は簡単に耐性菌が出来てしまうという特徴も持ち併せています。

アミノ配糖体

ゲンタマイシンやストレプトマイシン等の強力な抗生物質で、他の抗生物質では効きづらい緑濃菌にも効きますが、副作用が強いです。腎毒性や聴覚障害などが現れることもあるので注意が必要。

テトラサイクリン系

テトラサイクリン系は毒性の少ない抗生物質です。他の薬が効きづらいマイコプラズマ、リケッチア、クラミジアなどの細菌にも効きます。広範囲の細菌に効くのですが、それが原因で耐性菌が出現しやすいといった欠点も持ちます。

マクロライド系

マクロライド系の薬は急性の呼吸器感染症などに良く使われます。それは肺炎の原因になるマイコプラズマなどにも有効(他の薬剤は効きづらい)であるということが理由です。それに副作用が少ないのも魅力的な抗生物質です。ただし、耐性菌は増えてきています。

クロラムフェニコール系

この薬は広範囲の細菌に効くが副作用が強いため、他の抗生物質が効かなかった場合などにのみ用いられます。

我が家の大和軍鶏の場合、呼吸器症状で最初にキノロン系の抗生物質を投与したのですが、呼吸器症状の改善にはあまり効果がなく、マクロライド系の抗生物質を第一選択として投与すべきだったかなと思います。

鶏コクシジウムの治療薬

鶏コクシジウムの治療および予防薬
鶏コクシジウムの治療および予防薬

バイコックス

成分:トリトラズリル5%

メーカー:バイエル

コクシジウム症の治療には今までアプシード(スルファジメトキシン)、スルファサラジンなどのサルファ剤やフラジール(メトロニダゾール)を数日や数週間与えて治療していました。

最近バイコックス(成分:トリトラズリル)で治療する方法が一般的になりました。最大の特徴は1回で効くというものです。

http://www.check-m.com/pet/Toltrazuril
サルファ剤複合製剤
サルファ剤複合製剤

エクテシン散(サルファ剤複合製剤)

エクテシン散は、スルファモノメトキシン水和物とオルメトプリムとの相乗作用により、各種の鶏コクシジウム原虫及び鶏ロイコチトゾーン原虫に対して、すぐれた抗原虫力を発揮します。

また、病原性大腸菌、ボルデテラ・ブロンヒセプチカ、アクチノバシラス・プルロニューモニェ、パスツレラ・マルトシダやヘモフィルス・パラガリナリムに対しても、すぐれた抗菌力を発揮します。

〔コクシジウム病〕 飼料中に本剤を0.5~1%の割合で均一に混合し、3~5日間連続 または間歇的に投与する。

〔伝染性コリーザ〕 飼料中に本剤を1%の割合で均一に混合し、3~4日間投与する。

〔ロイコチトゾーン病の予防〕 飼料中に本剤を0.05~0.06%の割合で均一に混合し、7日間投薬、 7日間休薬を1クールとして、感染期間繰り返し投与する。

当方は、5月頃(梅雨時期)にコクシジウム病予防として、1Lの飮水に0.5g~1gを良く混ぜて3~5日間連続投与します。

鶏マイコプラズマ治療薬(風邪や肺炎のような症状)

抗生物質の特性と鶏の病気治療
抗生物質の特性と鶏の病気治療

タイロシン(タイラン)

飮水1Lに対して0.5gを5日間自由飲水(薬水は毎日作り変える)

タイロシン(tylosin)とはマクロライド系抗生物質の1つ。細菌のリボソームの50Sサブユニットに結合して細菌のタンパク質合成を阻害する。静菌的に作用するが高濃度では殺菌的に作用する。グラム陽性菌、マイコプラズマ、クラミジア、レプトスピラに有効であり、タイロシンはマイコプラズマに対する活性が他のマクロライド系抗生物質よりも高い。

クロラムフェニコール系抗生物質はマクロライド系抗生物質と50Sサブユニットとの結合に拮抗するため、併用は禁忌。

鶏マイコプラズマ病の治療と予防薬
鶏マイコプラズマ病の治療と予防薬

トリプルC 25g

成分:クロルテトラサイクリン塩酸塩100mg/g

飮水1Lに対して5.0gを添加、良く混ぜて3日間自由飲水(薬水は毎日作り変える)

トリプルCは、大腸菌(腸炎)、マイコプラズマ(慢性呼吸器疾患)とクラミジア(オウム病)を含む細菌性感染症のための装飾のある鳥に用いられる幅広い抗生物質パウダーです。 トリプルCは、飲料水または食物に加えて与えることもあります。トリプルC抗生物質は確かな診断がなされない状況では最も理想的な最初に用いられる抗生物質です。もし、鳥が3日以内に効果を見せないようであれば、獣医のアドバイスを受けてください。

注意:トリプルCは食物の中のカルシウムの含有に影響を受けます。治療をしている間は、サプリメント、シェル、イカの骨などカルシウムを含んでいるものすべてをとらないようにしてください。治療を終えた後には、鳥には腸植物相をプロボティック(整腸剤)を用いて再構成しなくてはなりません。

http://www.check-m.com/pet/mycoplasmosis

バイロシン(海外版バイトリル)ニューキノロン系

バイロシン(海外版バイトリル)
バイロシン(海外版バイトリル)

海外市場版のバイトリルです。Bayrocin(バイロシン)とは海外で販売されている名前です。バイトリルと同様Bayer社で同成分エンロフロキサシンを配合しています。

バイトリルは、日本国内の動物病院でも犬や猫の膀胱炎・尿路結石で処方されることの多いニューキノロン系抗菌剤で、細菌が原因による幅広い細菌に対応します。

1日一回の簡単投与で、有効成分<エンロフロキサシン>がすばやく感染組織に移行し、優れた治療効果を発揮することが特徴です。

バイトリル(エンロフロキサシン)
バイトリルは家禽の下記疾病に有用性がある。 マイコプラズマ感染症 大腸菌性敗血症 伝染性コリーザ(ヘモフィルス・パラガリナルム) パスツレラ感染症 サルモネラ感染症 ブドウ球菌感染症 豚丹毒菌感染症(七面鳥) 細菌混合感染症(マイコプラズマ 大腸菌)およびウイルス性疾患の二次感染症

(有)坂井利夫家禽家畜診療所より薬剤投与量をご紹介します

(有)坂井利夫家禽家畜診療所
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情報源
http://nichiju.lin.gr.jp/small/handbook/2-niwa.pdf

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